以前あれほどニュースのネタになっていた「ワークシェアリング」という言葉が、最近さっぱり聞かれない。ためしにgoogleニュース検索でワークシェアリングを検索してみると2件しかヒットしない。
http://news.google.com/news?hl=ja&ned=jp&q=%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
理由は、企業の景気回復を受けて求人倍率が改善してきたこと、つまり国全体に就職口ができて失業者が減ってきたことにあると思われる。その証拠に、4月の有効求人倍率は1.0倍を超えている。
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200605260045.html
仕事があるなら、わざわざワークシェアリングを検討する必要はないということだ。
しかしこれには大きな落とし穴がある。
有効求人倍率は1.0倍を超えていても、その中身は契約・派遣社員が多く、正社員の求人はあまり無いのが実情となっている。
http://www.kobe-np.co.jp/news_now/news2-610.html
上記ニュースによると、契約・派遣社員は正社員に比べて給料が6割程度となっており生活が不安定であるとともに、将来的な保障が無いため中長期的な生活のビジョンを立てられない。
会社からすれば派遣・契約社員は人件費のコストが低く抑えられるうえ、能力的に不要とあればすぐにカットできる、都合のいい労働力である。
そのいい例にマイクロソフトが行ったコスト削減策がある。これは契約社員を対象に、7日間の無償休暇を取るよう通告したという内容だ。
http://today.reuters.co.jp/news/newsArticle.aspx?type=technologyNews&storyID=2006-05-23T125211Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-214319-1.xml
このような状況は日本にとって「いい状況」とはとても言えない。
なぜなら今の状況はいくら景気回復と言われていても、企業によって若い労働力が搾取され、契約・派遣社員として働く人たちの将来への希望を奪った上で、高所得者層が享受している景気回復だからだ。
このような状況は日本の将来に大きな暗い影響を及ぼす。
生き甲斐が見つからない。
自分の足元しか見られない。自分のことしか考えられない。
明るい未来のビジョンが描けない。
こういったことが、少子高齢化やモラルハザードや犯罪率の増加、納税率の低下、フリーライドの増加という様々な社会問題の根幹になっていると考えられないだろうか。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/0024/2006/05/post_28c1.html
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=020000&biid=2006051530668
http://www.npa.go.jp/toukei/keiji6/13-3-3.pdf(pdf)
http://www.iser.osaka-u.ac.jp/~saijo/pdffiles/2005-07-spite.pdf (pdf)
そこで、先頭に出てくる「ワークシェアリング」を今一度、真剣に検討してみる価値はあると思う。
契約・派遣社員ではなく、正社員の求人を増やし、安定した収入を得られる人を増やすことで安定した生活を築き、明るい将来のビジョンを描けるようにし、ひいては日本の国力増強に繋がる国策として、ワークシェアリングを推進するべきではないだろうか。
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